企画とは、単なるアイデアではなく「本質的な課題を見極めること」。成果を最大化するエキスパート集団です
MEMBER
シニアマネージャー|シニアディレクター阿久津 慎吾(AKUTSU Shingo)
キャンプをしながらのハイブリッドワークイベントを企画するなど、BtoBマーケティングの既存の枠組みにとらわれることなく、あらゆる角度からクライアントの課題に最適なプランを提案。
シニアディレクター渡 元春(WATARI Motoharu)
クライアントの業界や製品について猛烈に勉強し、クライアント以上に詳しくなることがモットー。
どんな時もブレずに課題の本質を見極め、解決策を導き出す。
ユーモアなイメージからユニークな社風が感じられる猿人。しかし「大切なのは奇抜なアイデアではなく、長い目で見て確実に成果を出す仕組みづくり。クライアントのマーケティング担当者と同じレベルで考えています」と語るのは、数々のプロジェクトを牽引してきた阿久津と渡。ユニークなアウトプットは最後の味付け。〝クライアントの課題解決策を緻密に積み上げるプロセス〟にこそ心血を注ぐ2人のリーダーの丸投げ事例から、猿人の企画力を掘り下げます。
▼目次
クライアントの本質的な課題を見極めて支援する
───猿人の丸投げ事例02は企画編。「予算ないけど、何かやってくれない?」という丸投げも受け止めてきた強靭な阿久津さんと渡さんから、まずは「企画をするうえでどんな発想力で挑んでいるのか」お聞きしたいと思います。
僕らのやっていることは、そもそも「発想力」という括りではありません。闇雲に一発花火のようなぶっ飛んだことを狙うわけではないので。
───え...と言うと、つまり?
「企画」という言葉から、このインタビューではユニークなアイディアやエピソードを期待していると思いますが、僕らは一発で終わるような奇抜なアイディアを生むのではなく、長い目で見てちゃんと成果が出る企画に心血を注いでいます。大切にしているのは、本質的な課題を見極めて成果を生む、確実なアプローチなんです。
「本当に求めたいところはなにか」「求めたいところに行くには何が障壁になっているのか」という課題の核の部分を見つけ出すところからやっています。クライアントがやりたいことであっても、「今これをやるべきタイミングではない」と思ったらはっきり言います。だから「発想」というよりは、課題解決のために企画する。そして成果も確実に求める。そういうスタンスでやってます。
───意味のないことだったら、はっきりNoと言う。なかなかできないスタンスですね。
確実なプランを提供するためにも、パートナーとして、クライアントのマーケティング担当者と同じレベルを目指して支援しています。求めているのは確実な成果です。そこへの貪欲さはクライアント以上かもしれないです。それくらい本気だから、変な忖度はしない。
一般的に馴染みのない専門商材でも、市場や製品の特長を徹底的に勉強する
───まずは着実な施策にするために、クライアントの課題を見極める。そのためにNoと言うことも厭わない。そこから企画を練っていくためには、どう進めていきますか?
企画の出発として、クライアントが戦っている市場のことやプロダクトの特徴についてしっかり理解することが第一です。
「ターゲットはどんな人たちなのか」「ターゲットが抱えている課題は何なのか」「製品のどの強みがターゲットに刺さるのか」「技術的なすごさはどこにあるのか」「これまでどんなメッセージアウトをしてきているのか」「競合他社はどうか」クライアントと同じ解像度で会話できるように市場や製品の特長を徹底的に勉強します。専門的で難しいものが多いですが、クラウド、ネットワーク、セキュリティ、BIM/CIM、CAD、CAEなどなど、世の中を裏から作り上げている仕組みを知るのはとても楽しいです。
クライアントの製品や業界のことをしっかり理解し、そこから発想したアイデアには確かな根拠や強いコンセプトが生まれます。コンセプトがしっかりと定まれば、そこから飛躍したアイデアを生み出すことができます。
最初に闇雲に一発花火を打ち上げるようなアイデアの出し方をするわけではない、と説明したのはまさにこういうことです。しっかりとしたクライアント理解に裏打ちされ、論拠もしっかり説明できる。そこに、さらに面白いアイデアや発想を掛け合わせることができれば、クライアントの期待を上回る企画を提案することができます。
───地道にクライアントの成果を追い求めていく。過去の案件を例に、具体的にどのような支援をしているのか、教えてください。
製造業や建設業の設計業や映像制作といった高度なソフトウェアを扱う際に使用するワークステーション製品のマーケティング活動を伴走支援しています。設計ソフトウェアや解析ソフトウェアのメーカーの支援経験も活かしながら、ワークステーション製品を効果的にアピールするための各ソフトウェアメーカーやユーザー企業の協力を仰ぎ、「実際に使ってみた」的なコンテンツの企画やそのコンテンツを活用したリードジェネレーション施策を回しています。中身=コンテンツに踏み込むことができるという点は、非常に強い武器になると感じています。
───阿久津さんも、過去の案件を例に、具体的な支援内容を教えてください。
そうですね、とあるサーバー販売商社様の案件なのですが。始まりは「製品をもっと売りたいんだけど、どうしたらいいかな?」という漠然とした依頼でした。予算の都合から、イベントではなくメディアやオンラインで新規ユーザーからの問い合わせ獲得を目指すことにしました。
そこで「自社で取り扱う製品がBtoB向けであってもYouTubeを観ているユーザーはたくさんいるので、YouTube広告やYouTuberを起用して、ユーザーにコミカルでおもしろいと思ってもらうところから広く浅く流入させましょう」という提案に。それに加え「ユーザーの判断材料になるようなWEBサイトを別立てでつくりましょう」、「流入が見られない場合、何かインセンティブをつけましょう」といった形でユーザー行動を考え、設計・提案しました。
───全体を俯瞰しながら企画提案する。企画を単なるアイデアで終わらせないためには「絶対に実現できる」という確固たるものが必要になると思うのですが、その見通しはどうやって立てていますか?
実現可能なプランしか出さないです。結局予算も決まっているし、「実現可能なところ」と「クライアントが最終的に求めている勘所」を掛け合わせた提案を考えます。
───今までで大変だった丸投げは何ですか?
2020年のコロナ禍の影響で、全部デジタルにシフトするという流れがあって、イベントメインだった猿人にとっては、180度方向性が変わるチャレンジのタイミングでもありました。
その頃、「1年間何をしたらよいか?」という依頼をいただき、年間プランを組んだ時は、勉強と実践の同時並行でかなりハードでした。でも、ひたすら勉強する日々は、おもしろくもありました。さまざまなメディアの会員登録をして、メルマガをひと通り読んだり、DX白書や経産省の資料などをひたすら読み込んだり。ツールも実際使ってみて、クライアントの言ってることでわからないことがあれば理解して、プランを立てられるようになるまで、寝る間も惜しんでひたすらリサーチしていましたね。その甲斐もあって、継続して年間サポートを伴走させていただける関係性になりました。
強固な企画にするために、パートナー企業の多角的な視点を交えるコミュニケーションが大切
───企画を実現するためには、リソースや予算など、さまざまな条件を天秤にかけながら進めていくと思うのですが、プランニングするうえで大切にしていることは何ですか?
協力してくれるパートナー企業とのコミュニケーションを大切にしています。猿人は代理店なので、私たちの周りには制作会社、運営会社、映像会社などの強力なパートナー企業がいます。その人たちを巻き込んで、主体的で画期的なアイディアが盛り上がる状況をいかにつくるかが、実はとても大切です。
ひとつのプランを考えるにしても、パートナー企業とのコミュニケーションを活性化させることで、別の角度の視点や意見、画期的なアイディアが生まれることが重要なんです。そうすると、プランニングの質も高められます。僕らの仕事はひとりではできないことなので。長くお付き合いのあるパートナー企業がたくさんいることはとてもありがたいです。
そういう意味でも、「企画」と言うと、奇抜なアイディアや発想を期待されるかもしれませんが、僕らは地道に課題解決をしています。その地道な解決策のひとつひとつに、おもしろいアイディアや新しい発想を盛り込む。課題解決のストーリーの中で、色々なパートナーと協力して確実な成果を生むのが猿人の企画なんです。
───パートナー企業とのネットワークも広いので、課題解決のアウトプットもたくさん生み出せますね。
オフラインでもオンラインでも、低予算でも高予算でも、何でも受け止めます。クライアントの課題や悩みを聞き分けて、課題の本質を見極めて、最適なアウトプットを生むことに私たちはプロ意識を持っていますし、それを共に作り上げる最良のパートナーがいるので、どんなことでも安心して相談していただきたいですね!